
小学校受験は「中学受験とは別物」と思われがちですが、
実際に両方を経験して感じるのは、幼児期に身についた力が中学受験で確実に生きるということです。
私自身、
- 小学校受験を家庭で経験
- 中学受験の経験者
- さらに塾講師として中学受験理科を指導した経験者
という立場から見て、
「これは間違いなく中学受験につながっている」と感じた力を、具体的にお伝えします。
① 話を聞く力・指示を正確に理解する力
小学校受験では、
・話を最後まで聞く
・指示を正確に理解する
・一度で行動に移す
といった力が強く求められます。
これは中学受験においても非常に重要で、
- 問題文を正しく読み取る
- 条件を落とさずに整理する
- 設問の意図を理解する
といった「読解力・処理力」の土台になります。
この力は、後から詰め込みで身につけることが難しく、
幼児期からの積み重ねがものを言う力だと感じています。
② 考えることを楽しめる姿勢が身につく
小学校受験では、
「知っているかどうか」よりも
「どう考えたか」「どう答えにたどり着いたか」が重視されます。
・なぜそう思ったの?
・どうしてその答えにしたの?
こうした問いかけを日常的に受けている子どもは、
考えること自体を楽しめるようになります。
中学受験で伸びる子の多くは、
「勉強=やらされるもの」ではなく
「考えるのが面白い」と感じている子です。
その姿勢は、小学校受験期の関わり方で育まれていると感じます。
③ 中学受験で必須の「空間認識能力」が自然と鍛えられる
中学受験の算数で、多くの子がつまずく分野のひとつが
立体図形・展開図・回転体などの「空間認識能力」です。
立方体の展開図や切断・投影図は、
公式を覚えただけでは太刀打ちできず、
頭の中で立体を自由に動かせるかどうかが得点を大きく左右します。
実はこの力、
小学校受験を経験している子は
すでに“感覚の土台”ができていることが多いと感じています。
小学校受験では、
- 立方体・サイコロの展開図
- 重なりや位置関係
- 向かい合う面・合わさる点
といった、空間を把握する問題が頻出します。
幼児期から
「これはどことつながる?」
「回したらどう見える?」
と、考える前に“感じる”経験を積んでいるため、
中学受験で同じ分野に出会ったときも、
抵抗感がほとんどありません。
実際、中学受験の立体問題で強い子ほど、
「初めて見た問題なのに、なぜか分かる」
という状態になっています。
これは、
✔ 展開図と立体を行き来する感覚
✔ 空間をイメージする経験量
が、幼児期から蓄積されているからです。
空間認識能力は「教え込む」より「慣れ」が重要
この空間認識能力は、
小学生になってから一気に伸ばそうとしても、
なかなか定着しません。
だからこそ、
幼児期〜低学年でどれだけ触れてきたかが大きな差になります。
我が家でも、
机に向かって解法を教えるより、
サイコロや立体を使って
遊びの延長で展開図に触れることを意識していました。
「中学受験を見据えて選ばれる幼児教室」という視点
この空間認識分野を見ていて感じるのは、
小学校受験対策の中でも“中学受験につながる力”を意識している教室と、そうでない教室があるということです。
その中で、
「小学校受験は通過点。本命は中学受験」と考える家庭から選ばれているのが、
幼児教室はまキッズです。
はまキッズでは、
- 立体・展開図・空間把握を重視したカリキュラム
- 図形を感覚で捉えるトレーニング
- 思考力を積み上げていく指導
が、幼児期から一貫して行われています。
そのため、
小学校受験対策として通っていた子が、
そのまま中学受験でも図形分野を得点源にしているケースが多いのです。
小学校受験を「ゴール」にするのか、
「その先につながる土台づくり」と考えるのか。
空間認識能力という視点で見ると、
教室選びの基準も、少し変わってくるかもしれません。
④ 理科の分野を「経験」としてインプットできる【←重要】
関西の難関中学校では、
3科目(国・算・理)または4科目(国・算・理・社)受験が主流です。
国語・算数と並んで重要になるのが「理科」。
私自身、中学受験の経験者であり、
塾講師として理科を指導していた時期があります。
その中で強く感じたのは、
理科が苦手な子の多くは、理科を「暗記科目」として勉強しているということでした。
理科が苦手になる子の典型的な流れ
興味がわかない
↓
覚えられない
↓
点数が取れない
↓
理科が嫌いになる
この負のループに入ってしまう子は、とても多いです。
しかし、中学受験の理科は本来、
- 身近に起きている現象を
- 「なぜ?」「どうして?」と掘り下げて考える
思考科目です。
小学校受験での「知識分野」が理科の土台になる
小学校受験では、
昆虫・植物・季節・自然現象など、
生物・自然分野の知識がペーパーで頻出します。
ただし、
単なるプリント暗記で終わらせてしまうのは、正直もったいない。
小学校受験期に、
- 実際に虫を見た
- 季節の変化を感じた
- 花や植物に触れた
といった実体験を伴って学習している子は、
中学受験の理科において非常に強いです。
「見たことある!」が理解を深める
保護者の声かけによって、
日常の中で自然と身近なものに目を向けている子は、
教科書で理科を学んだときに、
「それ、見たことある!」
「だから、ああなっていたんだ!」
と、
机上の学習を実体験と結びつけて理解できます。
これができると、
理科は「暗記科目」ではなくなります。
願書・面接にもつながる「知識・常識」の考え方
小学校受験の知識分野は、
中学受験の理科につながるだけでなく、
願書・面接での表現力にも直結します。
知識を「覚えたか」ではなく、
「どう捉え、どう感じ、どう言葉にするか」。
この考え方については、
以下の記事で詳しくまとめています。
まとめ|小学校受験は中学受験の「土台作り」
小学校受験は、
中学受験の先取り学習ではありません。
しかし、
- 聞く力
- 考える姿勢
- 空間認識能力
- 理科を経験として理解する力
これらはすべて、
中学受験で伸びる子の共通点です。
小学校受験を通して身についた力は、
確実に次のステージへつながっていきます。
「今やっていることに意味があるのかな?」
と迷ったときこそ、
長期的な視点で子どもの成長を見てあげてほしい。
私はそう感じています。
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